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今週のキイ

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 小泉さんはすっかりやる気を失っているようです。
(民主党・菅代表代行との「最後の論戦」も、相変わらずの小泉さん得意の、ひどい開き直りのまんまで終わりました)。
 もう、心はアメリカ、大好きなプレスリーのおうち訪問。そして、引退後のオペラや歌舞伎鑑賞三昧に飛んじゃっているのでしょうか。
 (でも、本音は安倍幹事長をなんとか後継に、ということのようです。「靖国」などで意見が合うタカ派同士ですからね)。

 おかげで国会はまるで塩をかけられたナメクジ状態。すべては9月の「自民党総裁選挙」の状況待ち、といった感じになってしまいました。
(9月には民主党の代表選挙もありますが、こちらは小沢代表確定で無風状態ですから、あまり話題にもなりません)。

 そんなわけで、いわゆる重要法案(教育基本法改定案、共謀罪の新設、憲法改定のための国民投票法案、防衛庁の省昇格案など)は、軒並み先送り。この小泉さんのいい加減さに怒っていいのやら、とりあえずの不成立に少しだけ安堵の胸をなでおろしていいのやら、こちらの心境も複雑です。

 そんな中、テレビ・新聞・雑誌の大手メディアはワールドカップで大騒ぎと思いきや、オーストラリア戦の大敗で、こちらも青菜に塩。

 なんだかこの国全体が、まったりとした大敗ならぬ退廃気分に陥ってしまったようです。

 そんな中で、今週はなぜか妙に「数字」が目に付きました。
そこで今週は「キイ・ナンバー」を考えてみたいと思います。

 
32,552
 これはなんと、警察庁が発表した昨年(2005年)1年間の自殺者数です。1998年に32,863人と初めて3万人を突破してから、昨年までの8年間、私たちの国では、ずーっと3万人以上の人たちが自殺しています。
ベトナム戦争で死んだ米軍兵士の数がほぼ5万人といわれていますが、毎年、それに匹敵するほどの人たちが自ら命を絶ってしまっているのです。

 そして、昨年の特徴は、20代30代の年齢層の人たちの自殺者が大きく増えたということです。ニートだフリーターだと言われながら、「非正規社員」として給与そのほかで大きな差別を受け、最終的には自殺に追い込まれてしまった若者たち。
 リストラなどで経済的な困難に直面し、命を絶つ中高年男性の数は減ってはいませんが、その経済的事情や将来に対する絶望が、若年層にも波及してきたと見るべきです。
 ここにも、「格差社会」の厳しい現実が見えます。
 いったい、どこに、誰に、責任があるのでしょう。いったい誰が、この「格差社会」を作り上げたというのか。

 もちろん自殺の原因が「格差社会」のせいだけというつもりはありません。最も多い原因は「健康問題」です。
 しかし、「健康問題」での自殺であっても、健康保険の料率アップ、自己負担分の増加などで、明らかに個人負担が増えて、そのために医療を受けられなくなった人が増えているという現実があります。
 それは、どう考えればいいのでしょうか。 

1,25

 これもかなり話題になりましから、ご存知の方も多いでしょう。
 そうです、「合計特殊出生率」です。
 これは、「女性が出産可能な年齢を15歳から49歳までと規定し、その年齢の女性のそれぞれの出生率を算出し、人口構成の偏りなどを考慮して、ひとりの女性が一生に産む子どもの数の平均を求めたもの」ということです。

 つまり、調査対象の男女比が1対1であり、すべての女性が出産可能な年齢まで生きると仮定した場合、この合計特殊出生率が2であれば、人口は横ばい、2以上なら人口が増加する、ということになるわけです。
 まあ、すべての女性が出産可能年齢まで生きるわけではないし、その他の要因も考えられるので、実際には、2.08以上でないと自然増にはならないとされているそうです。

 そうだとすれば、私たちの国は危機的状況にあるといえます。
 終戦直後に4.5以上の合計特殊出生率を示し、1975年には2を割り込んで、それ以降、この率は下がるばかり。
 そして昨年、ついに1.25。
 二人の男女で産む子どもの数が、たったの1.25人。人口はみるみるうちに減っていきます。

 これが、年金制度崩壊につながることは、説明するまでもないでしょう。それなのに、政府(厚生労働省)は、ずさんな予測を立てたまま訂正もせず、その間違った予測を基に年金制度をいじくり回してきたのです。
 「100年安心年金制度」などと、絵に書いた餅にさえならぬスローガンを振り回して、私たちを欺いてきた責任は、いったい誰が引き受けるのでしょう。
 それを隠蔽するための「必殺猫だまし」が例の「郵政民営化是か非か選挙」でした。そして、有権者たちはまんまとその「猫だまし」に引っかかってしまったのです。
 年金と郵政民営化、いったいどちらが大事だったのか、今考えれば、簡単に分かることだったのですが。

 引退する小泉さん、その無知に付け込んで数年ともたない「100年計画」を作った政府・官僚たちは、それこそ万死に値する。
 そうではありませんか?

 格差が広がる中で、年金にしか頼れない老齢者たちは、すでに切り捨てられた存在なのでしょうか。

 猪口邦子少子化対策担当大臣は、とにかく出産費用のばら撒きなど、お金を出せば出生率は上がるという、学者(でしたよね)にあるまじき単純なお考えの持ち主のようです。

 そりゃあ違うぜ、と断言しておきます。

 まず、女性が働きやすい社会を作ること、男女共同で子育てが出来る環境を企業などに義務付けること、そして何よりも、戦わない国を作ること。それ以外に女性が子どもを産みたくなる施策はないのです。

 兵士として送り出すために、子どもを産みたいと思う女性がいますか?

1,25

 さて、これは何?
 団塊の世代が定年を迎え始める年です。つまり、戦後のベビーブーマーだった団塊世代が、2007年に60歳に達し始めるのです。
 圧倒的な数を誇り、さまざまな分野でこの国をリードしてきた巨大な塊が、社会の第一線から退いていく、その始まりです。

 問題は、当然、起こります。
 前述したように、一番の問題はやはり「年金」でしょう。この膨大な人数を、先細りしていく出生率の世代が支えていかなくてはならない。果たして可能なのでしょうか。

 彼らのスキルをこれからも利用したい、として再雇用制度を導入する企業も増えてきているようです。しかし、どう考えてもそれは一部。多くのサラリーマンは、そんな特殊なスキルなどを持ち合わせてはいません。やはり、第一線から退場していくしかないのです。
 となれば、当然、年金に頼らざるをえない。健康保険も問題になってきます。
 無駄遣いの社会保険庁や厚生労働省などに、そんな危機感はさらさら感じられません。ただただ誤魔化して問題を先送りにするだけ。ここにも、先送りの小泉効果(?)は発揮されています。

 外国人労働者の受け入れ拡大なども真剣に考えなければならない時期が、本当にすぐそこに迫っています。なにせ、高齢者をささえる若年労働者数が足りないのです。これからどんどん減っていくのです。
 欧米各国が難民の受け入れを、年間数千人〜数万人単位で行っているというのに、私たちの国はせいぜい数人〜数十人。難民さえも受け入れない国が、外国人労働者を受け入れるでしょうか。
 おまけに、私たちは外国人差別を先頭切って声高に叫ぶ知事さんを首都にいただいている。

1,25

 これは別に「13日の金曜日」の数字ではありません。
 政府が考えている「消費税率」だそうです。

3%で始まり、現在5%になり、もうすぐまたアップさせようとしている消費税率。これは、高所得者・低所得者のどちらにも一律にかかってくる税金です。当然、低所得者にとっては厳しいものになります。
年金制度を崩壊させておきながら、そのツケを国民に回すための消費税率アップです。

1,25

毎日新聞(6月13日)に、こんな記事が載っていました。ご参考までに。

世界の軍事費
05年は128兆円

[ロンドン共同]スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が12日発表した06年版の年鑑によると、05年の世界の軍事費は、米国の対テロ戦争に絡む軍事支出の伸びが影響し、推計で前年比実質3.4%増の1兆1180億ドル(約128兆円)に達した。米国だけで全体の半分弱を占め、5%前後で続く英国、フランスを大きく引き離し突出。4番目が日本、5番目が中国と続いた。中国の通常兵器輸入総額は01〜05年の合計で123億4300万ドルと世界最大だった。

 日本は、世界で4番目だったそうです。


(今週のキイ選定委員会)
 
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