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その40
今週のネタ というより
2005年話題総集編 (前半戦!)

というわけで、まずは、お目汚しの拙い句です。
さて、年越しの酒は「重い」酒なのか「想い」の酒か。
今年も本当にいろいろありましたが、思い返してみてもあまり楽しい言葉は浮かんできません。そういう意味では、重い想いを思う年末であります。

今年2005年に、話題にのぼった言葉や事件を、私なりに思い出してみました。みなさんとどのくらいシンクロするでしょうか。
このコラムで取り上げた話題も、触れることの出来なかった事象も、今回は一挙年末特別大放出!

じゃあ、いってみよーかーっ!!

「NHK不祥事で海老沢会長辞任」
正月っから、ろくでもないニュース。しかし、この人が辞めても、NHKの体質が変わるかどうかは疑問視されたまま。さらに朝日新聞との確執は残り、正月のラグビーは朝日新聞社主催ということで中継中止。あまりのバカさ加減に抗議殺到。結局、朝日新聞のロゴを付けたレフェリーが映らないようにしてオンエア。まるでガキの喧嘩と笑いものになっただけ。
政治家の番組内容への介入問題も、ウヤムヤのまま。視聴料の支払い拒否 は全対象者の3割を超えた。NHK、再建の道は遠いよなあ。

「核保有宣言」
年明け2月にこれだ。北朝鮮の瀬戸際政策、まったく困ったモンだ。しかし、同じ2月のアメリカ大統領一般教書演説も、相変わらず自国の軍事的正当性を述べただけ。どっちもどっちとしか言いようがない。暗い一年の始まりを予感させた。

「ライブドア」
いやあ、今年前半の顔といえばホリエモンだよね。(後半にも、選挙がらみで大奮闘をみせたが)。2月にニッポン放送の株式を40%近く取得していたことが判明。筆頭株主に躍り出た。もちろんこれは、フジテレビ支配を狙った作戦。ここで、メディアは大騒ぎ。ホワイトナイトだのポイズンピルだの、にわか評論家の訳知り顔。
しかし、もっとも大事な「ジャーナリズムとしてのメディア」「メディアの公共性」などの本質論が語られることはなかった。もっとも、金でニュースが買えるのか、といった議論は、金でスポンサーに買われているTV局にはしょせん無理だったのかも。
4月には、フジテレビ・ライブドア全面和解てなことになったけれど、実際のところ、何の成果も生み出さなかった。
結局ホリエモンの大もうけで終わっただけじゃん。

「京都議定書」
なんとか地球環境を守ろうという議定書が、3月にようやく発効した。しかし、例によってアメリカは調印拒否のまま。自国さえよければ地球環境なんぞ知ったことかの大国の驕り、ここにきわまった感じ。
それにしても、踏みにじった議定書の発祥の地・京都をブッシュ大統領が訪問(11月)、どんな気持ちで訪れたのか。まあ、なーんも考えてないんだろうーなあ、あの顔じゃあ。
そんな大統領の跡を付いていく、わが国首相の----。

「コクド堤義明氏逮捕」
3月3日、コクドの前会長・堤氏が逮捕された。まったく税金を払わない大富豪として有名だったこの人も、ついにお縄に。ある意味で、あのバブルの最終的なツケ払い、ということだったのか。
しかし、またしてもバブルの芽があちこちから顔を覗かせ始めた。ほんとうに懲りない面々が、六本木のなんとかという高い塔の辺りにまたもや越前クラゲのごとく発生しつつあるようで。

「国連安保理改革」
3月に国連のアナン事務総長が報告したもの。そして、これが日本国連外交の大迷走へとつながった。
日本は国連安全保障委員会常任理事国になろうと必死の外交戦を繰り広げた。ドイツ、インド、ブラジルと組んで拒否権はなくてもいいから常任理事国にして欲しいよーッ、と何億円もかけて全世界の日本大使館の大使を日本に呼び寄せて檄を飛ばし、世界各国(特に途上国)へのODAを餌にしてまで、日本を支持するようにと大作戦を展開。(はっきり言って恥ずかしいやり方。成功すればまだしも)結果はご存知の通り。世界各国の同意を得ることはできなかった。
「アジアで孤立なんかしていない」と、大見得を切る小泉サン。しかし---。

(さて、ここで問題です。国連総会において、アジア諸国で日本との共同提案国になってくれた国は、いったい何カ国だったでしょう? 答えは、1項目後に)

「地震多発」
3月には福岡西方沖地震。震度6弱。この後も、不気味な振動は日本中を(いや、昨年にはスマトラ沖地震も)揺るがし続ける。4月、茨城・千葉で震度5強。7月、東京・震度5強。8月には宮城で震度6弱。揺れる日本は大丈夫なのか。
という不安に追い撃ちをかけるように、この年末は耐震データ偽造事件で、日本中もっと大揺れ。小さな揺れでもビル崩壊の危険性が発覚したのだ。とんでもない事態に、とにかく官も民も責任の押し付け合い。
姉歯だ内河だ総研だ木村建設だヒューザーだ小嶋社長だイーホームズだ国交省だおまけに伊藤公介議員だ、何がなんだか訳分かんない状態のマグニチュード8。こちらの大揺れは、いつ、どうやって収まるのか。

(さっきの問題の、答=O です)

「愛・地球博」
なんて恥ずかしいネーミング! 「海上の森」という自然の森をどれだけ愛のために壊したのだろうか。

「個人情報保護法施行」
どんどん情報の権力への集中が加速されている。これも法律も、ネーミングは素敵だけれど、政治家のスキャンダル報道は許さねえかんンな、という側面を色濃く持っているのだ。
かっこいい名前の法律なんかが出てきたときには、眉にツバをつけてみなくちゃ、という実例だゼ。
それにしても、闘わないメディア。

「中国で反日デモ」
4月に中国で反日デモが。上海では、日本総領事館にもデモ隊が押しかけ、市内の日本料理店なども被害を受けた。サッカー場もピリピリ警備。なぜここまで関係がこじれたのか。
中国でも愛国心教育が盛んで、しきりにナショナリズムを煽り立てているという。これに対抗するように、日本でも反中気分が高まり、愛国心を呼号する人たちが増えている。その気分にワルノリしたのか、なんとあの自民党よりも右寄りの前原民主党代表「中国の軍事力強化は日本にとって脅威」などと発言。いやはや---。お互いに冷静さを呼びかけるのが、政治家の役目じゃないのか。それが煽ってどーする?
しかし逆に、日本の軍事力は中国にとっては脅威、と切り返されたら、なんと答えるンだろう、前原サン。日本の軍事力だって、すでに世界屈指の水準に達しているんだけど。

「JR福知山線脱線事故」
4月25日、100人を超す犠牲者を出した悲惨な事故。この背景には、かなり過酷な会社側の労務管理があったことが、やがて明らかになった。民営化によって市場原理にさらされ、無理な態勢で収益を上げようとする。その点を考えなければ、再度、事故が起こる可能性は否定できない。

「楽天東北ゴールデンイーグルス」
プロ野球改革元年といわれた今年、田尾安志監督のもとで、イーグルスが発進。しかし、最終的には97敗という記録的な結果。3年契約だったはずの田尾監督は、シーズン終了を待たずに解任。さすがに楽天の三木谷浩史社長、冷酷というべきか凄い決断力というべきか。
この三木谷社長、10月にはTBS株買占め、敵対的買収で、TBS株の15.46%を取得したと発表。なんだか凄まじい大金が飛び交うが、結局これはTBS側の勝利に終わったという評価がもっぱら。
さて、楽天イーグルス、来期は大丈夫か?

「ヒルズ族」
その三木谷サンやホリエモン、さらには村上ファンドの村上世彰サンと、例の高い高い塔に鎮座まします若き起業家の方々。それにしても、みなさん、そろってプロ野球に興味を示すのはなぜなんだろう。
村上タイガース、なんて噂まで飛び交ったしなあ。金の次は、球団をおもちゃにして遊ぼうってか? そんで、その後は全員そろって自民党入り?

「ロンドン同時多発テロ」
7月7日、前日の「2012年五輪がロンドンに決定」の報に喜ぶイギリスに、ザブリッと水をぶっかけたこの惨劇。
もう世界中、安全なところはなくなってしまった。バリ島では2度目のテロも起きたし。「世界に平和と民主主義を」と叫びつつイラクに侵攻したアメリカは、本当に世界に平和をもたらしたのか。
このロンドン・テロはブッシュの飼い犬と批判されたブレア首相への挑戦状とも言われた。さて、ブレア以上にブッシュ好きの小泉サン、私たちの国は大丈夫なんだろうな。

「郵政民営化」

さて、ついにやってきました民営化。7月には郵政民営化法案が衆議院通過。ところが翌8月8日、参議院本会議で同法案が否決され、「自民党をぶっ壊す」宣言の小泉首相、なんと電撃作戦の衆議院解散!
ここから、激しくも暑苦しい選挙戦に突入! いやはやなんとも。

と、ここまで振り返ってきましたが、いささか気分が落ち込み始めました。特に郵政民営化選挙(!)を思い返すと、うっすらと鳥肌が立ってきます。そんなわけで、前半戦はここまでにします。

来週の後半戦につづく---。

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