カエルの公式

 2001年にグリーンピースの職員となってから、早10年以上が経過しました。

 いろいろな環境問題に取り組んできた中で、人に語れるサクセスストーリーもあれば、ちょっと話せない失敗談や笑い話もたくさんあるのが本当のところ(失敗談もこのブログで紹介していこうと思っていますが)です。

 どうやったら効果的に環境問題の解決につながるのか試行錯誤してこの10年間考え続けてきたことはNGOや市民が「社会を変える」ために活用できる黄金公式って存在しないのかなーということ。

 つまり、こうやって、ああやれば、社会がこう変わるっていう夢のような方法を示す公式です。

「何をバカなこと言ってるんだ。世の中そんなに甘くない」って声が聞こえてきそうだけれど、これだけたくさんの人が、思想の違いはあれ、社会を動かそうとあの手この手でいろいろ試みているわけだから、何らかの傾向や効果的な手法があるはずだと。

 まだ10年程度の活動歴でしかないですが、市民やNGOが活動するときに何が効果的で、何が効果的ではないのかは大分予想もつくようになってきました。国際的に活動するグリーンピースにももちろん40年の活動で培ったノウハウがありますので、それもご紹介できればと思います。

 すでに存在するであろう成功した市民運動の傾向や手法をいろんな人にも教わりながら、自分なりに整理することで社会を「変える」ためのアイデアを蓄積し、市民活動やNGOに従事している方々と共有・意見交換したい。そして、日本における市民社会やNGOの地位向上に少しでも役立てたい。そんな思いで始めようと思ったのがこのコラムです。

 さまざまなグループや分野における社会を変えようという動きや手法を観察、分析してその結果として「変える」の公式が導き出せるか、まずは1年をめどに試みます。

 その頃にはカエルのアイコンにも見慣れていることを願って(-_-;)

 

  

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佐藤潤一

佐藤潤一(さとうじゅんいち): グリーンピース・ジャパン事務局長。1977年生まれ。アメリカのコロラド州フォート・ルイス大学在学中に、NGO「リザルツ」の活動に参加し、貧困問題に取り組む。また、メキシコ・チワワ州で1年間先住民族のタラウマラ人と生活をともにし、貧困問題と環境問題の関係を研究。帰国後の2001年、NGO「グリーンピース・ジャパン」のスタッフに。2010年より現職。twitter はこちら→@gpjSato

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