イェダりんの“リベルテ”を探して!

雨宮処凛さんのコラムマガ9学校のゲストとしてもお馴染みのイェダりんことイ・イェダさんの連載コラムが、フランスから届きました! 果たして「亡命者」の日々は、楽しいのか? 大変なのか? そのリアルな生活を綴ってもらいます。コラムは、ハングルも同時併記していく予定です。
*ちなみにリベルテ(liberté)とは、フランス語で「自由」。フランス共和国の標語である「自由、平等、友愛」(Liberté, Égalité, Fraternité)の一つであり、その起源はフランス革命にあります。

(その1)

難民認定とフランスでの職探し

 2013年6月5日、フランス政府から難民認定を受け、私は公式にフランスの移民になった。
 認定を受けると、更新可能な10年単位の在留証と、投票権を除いた、フランス国民が受けるほぼすべての権利を持つことができる。認定申請者には、月200ユーロの生活援助費も出るのだが、認定を待つ間にお金はつき、3カ月間過ごした認定申請者のための居住地からも出なければいけなかった。
 幸い、認定申請中に必死でフランス語を勉強していたおかげで、フランス語である程度の会話ができるようにはなっていた。自分の生活に責任を持つのは自分しかいなかったので、どんな仕事でもする気であったが、実際に仕事が見つかるまでには1カ月近くかかった。
 韓国とは違い、フランスでは簡単な仕事を探す時でさえも、まずは希望する仕事の種類を定めなければならない。飲食店でホールを担当する店員、カウンターで接客をする店員、百貨店の販売員などでさえも、それぞれ仕事の様式が違うという理由で、その様式に合わせた履歴書を作らなければならない。希望する仕事とそれに対する動機を書かなければいけないのだが、「直近の生活費を稼ぐためにはどんな仕事でもするつもり」だった私には、職種ごとの履歴書を作ることが少し煩わしく感じた。
 フランスでは、“Pôle emploi”という、希望する分野の求人情報があれば電話までして教えてくれるような、積極的に求人求職を手伝う公共行政機関がある。私も仕事が見つかるまではここに登録をして、そこで“Mission Locale”という職業仲介所を紹介してもらい、履歴書を作成するための支援を受けた。フランスは移民者がかなり多い国だからなのか、私みたいに会話が完璧でない人もいれば、アフリカからフランスに来て、会話には問題がないがアルファベットさえ読めない人たちもいる。その人たちも私みたいに、履歴書を作成するための支援を受けていた。職ひとつ探すにも、さまざまな人たちを支援する公共機関があることに感嘆したものだ。
 難民認定が下りた後でさえも、FTDA(難民認定を補助するフランスのNGO)が難民認定者たちの定着を支援してくれる。特に、多くの移民者が直面するような、言語の違いから生じる困難の解決を支援してくれる。フランスは書類の国と呼ばれるほど、些細なこと一つとっても身分証明書、居住証明書、出生証明書、銀行口座、給与明細等の写本などを提出することが求められる国だ。このような手続きをほぼ手紙のやりとりだけで行うのだが、手紙のなかの難解な単語は、私を含めた移民者たちには難しいもので、フランス人でさえも煙たがるときがある。
 求職のための履歴書とlettre de motivation(志望動機を書いた書類)を作成し、インターネットで職を探し始めて1カ月ほどがたったころ、書類を仕上げるのを手伝ってもらいにFTDAに寄ったついでに、新たな求人情報がないか職員の人に尋ねているときだった。職員が「ちょっと、失礼します」と話の途中でかかってきた電話を受けた。当時はフランス語の勉強のために周りから聞こえてくる会話を特に注意深く聞いていた時期で、電話の内容にも耳を傾けていたのだが、どうやら電話機の向こうの相手は働き手を探しているようであった。通話が終わったあと、「相手は働き手を探しているんですか?」と聞いてみた。職員の方がそうだというので、「それなら、私がそこで働きたいです」と伝えると、職員の方は電話をかけなおし、私について「フランス語の簡単な会話と読解には問題がなく、徴兵問題によって難民認定を受けた韓国人」だと紹介してくれた。電話が終わったあと、「雇うといっていますよ! すぐに履歴書を送ってくれとのことで、面接の日程をまた後日に知らせてくれるそうです」と伝えてくれた。
 フランスでの私の初めての職さがしは、こうして実現した。難民認定を受けてからわずか約1カ月後のことだった。

난민인정

2013년 6월 5일 프랑스 정부로부터 난민 인정을 받아 공식적인 프랑스 이민자가 되었다. 갱신 가능한 10년짜리 체류증을 받고 투표권을 제외한 프랑스 국민이 받는 거의 모든 권리를 갖게 되었다. 망명이 받아 들여지는 걸 기다려오긴 했지만 난민 신청자로서 프랑스에서 받을 수 있는 한 달에 200유로의 생활금이 바로 정지되었고 3개월 이내에 지내고 있던 난민 신청자를 위한 거주지에서도 나가야 했다. 다행히 난민 신청기간 동안 열심히 프랑스어 공부를 했고 프랑스어로 어느 정도의 대화는 가능한 상태였다. 나 자신의 생활을 책임질 사람은 나 밖에 없었기 때문에 손에 잡히는 어떤 일이라도 할 생각이었음에도 불구하고 일을 구하는데 한 달 정도 걸렸다.

한국과는 다르게 프랑스에서는 간단한 일을 구할 때 조차 하고 싶은 일의 종류를 정해야 한다. 가게 점원 서빙 일, 가게 점원 카운터 일, 백화점 물품 판매 일 등 조차도 일하는 방식이 다르다는 이유 때문에 그 양식에 맞춰 자기 소개서를 만들어야 한다. 하고 싶은 일과 그 일에 대한 동기를 적어야 하는데 ‘아무 일이나 지금 당장 구할 수 있는 생활비를 위한 직업’을 구하려던 나에게는 자기 소개서를 만드는 것이 조금은 번거로웠다. 프랑스에는 Pôle emploi라고 하여, 원하는 분야의 직업 정보가 나오면 전화까지 주며 적극적으로 구인구직을 도와주는 공공 행정기관이 있는데 나도 취업 전에 이 곳에 가입을 하고 이 곳에서 Mission Locale이라는 직업 중개소도 소개를 받고 그 곳에서 자기 소개서를 만드는데 도움을 받았다.

프랑스가 이민자가 상당히 많은 나라라 그런지 나 같이 언어가 완벽하지 않은 사람, 프랑스어를 사용하는 아프리카의 많은 나라들에서 프랑스로 와서 말하고 듣는것은 문제 없으나 알파벳조차 읽지 못하는 사람들이 상당히 많은데 그 사람들도 나처럼 자기 소개서를 만드는데 도움을 받고 있었다. 직업 하나 찾는데에도 여러 사람들이 도움을 받을 수 있는 공공기관들의 도움을 받아가며 감탄을 했었다. 난민인정이 되었어도 FTDA(난민신청을 보조해주는 프랑스의 NGO)에서는 난민인정자들의 정착을 도와준다. 많은 이민자들처럼 특히나 언어가 다르기에 생기는 어려움들을 도와주는데 특히나 프랑스는 서류의 나라라고 불릴 만큼 사소한 것 하나에서 조차 신분 증명서, 거주 증명서, 출생 증명서, 은행 계좌, 급여 명세서 등의 사본을 제출해야 한다. 이런 일들을 거의 편지로 주고 받으며 해결하는데 편지에서 사용되는 고급 어휘들이 나를 포함한 이민자들에게는 조금은 어렵고 심지어 프랑스인들 조차 귀찮아하고 어려워할 때도 있다.

(翻訳:金 成河/鄭 康烈)

 

  

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(その1) 難民認定とフランスでの職探し」 に1件のコメント

  1. magazine9 より:

    「虫一匹殺せない自分が、人殺しの訓練なんてできるわけがない」と2012年に、6万円とフランス行きの片道切符を持って、亡命したイェダさん。フランスでどのような人たちに支えられて難民認定を得たの? そして「亡命生活」とは果たしてどんな生活? そんな素朴な疑問から、彼の体験を綴ってもらうことにしました。彼の生活を通して、フランスの社会保障制度や人権意識についても、いろいろ知ることができそうです(矛盾や問題についても…)。お楽しみに! 

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イ・イェダ(LEE Yeada)1991年韓国・仁川生まれ。17歳の頃から韓国社会に疑問を持ち、集会などに時々参加。韓国の専門学校で日本語を学んだ後、2012年、入隊2ヶ月前に単独でフランスに亡命し徴兵拒否。ベーグル職人を経て、現在はフランスでの就学を目指している。パリ郊外に居住

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