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松崎菊也の笑うニュース・クイズ:1

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都知事選候補者は語るよ

まつざき・きくや 戯作者 1953年、大分県別府市生まれ。劇団民芸の演出家を経て、88年、社会風刺コントグループ「ザ・ニュースペーパー」に参加。99年独立。現在、風刺コントの台本を書きつつ政治風刺ライブを展開。『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでコラムを執筆。著書に『一瞬の沈黙』『巷は勘違いに満ちている』『男が捨てられた夜』(いずれも三五館)、『コメディアン』(実業之日本社)、『松崎菊也のひとり天誅!』(毎日新聞社)など。

 祝100号! で、突然連載開始。毎週クイズの答えを考えていただきたい。ただし “時事問題を冗談にする”が生業の、わたくし松崎菊也の妄想も多分に入る。言っちゃいないんだけれども、言いそう!! というあたりから見えてくる、この世の矛盾を笑ってくださいな。

−質問−
東京都知事選挙の候補者の一人が
実際に言ったことは、次のうちのどれ?

 この候補者と現知事の共通項。それは権威主義、金満の臭いが同じこと。わたくしはツルンでいるとみた。候補者が多いほど反石原票は分散するわけで、そうなれば一番得をするのは、現職であるのは当然だ。それを見越して出馬表明したのだ。「石原クンが降りればボクも降りる」だなんて、もっともあり得ない選択肢においてだけ出馬を取り消すという条件。反石原の力を削ぐための巧妙な布石でなくてなんだ?

「浅野票の何割かを持ってってくれればありがたいね」
「見返りは新都庁舎の設計料ってのはどうだ?」
「任せよう。ついでに、東京五輪のメインスタジアムも受けてくれ」
「五輪誘致には反対だが、仕事としてなら受けてもいいよ」
「正面にステンドグラスとか使う場合はうちの四男使ってやってくれよ」
「キミも抜け目がないな」
「余人をもって代え難いんだ。わはは!」

 てな会話を想像してみよう
類は友を呼ぶのだ。現に数十年来の親友らしいからね。

石原氏と黒川氏

正解は1番。(3月5日の黒川紀章氏マニフェスト発表会見でのもの)

三問中、もっとも黒川氏の本音に近いのは2番か? 誰に依頼するのか?「そこまで俺に言わせるなよ」そう言ってへらへら笑うんじゃないかと思う。こういうところは現知事とダブらせた。

公約では都知事就任中は都からの建築依頼は受けないとしているが、都知事に就任する可能性は無いに等しいわけだから、浅野氏を道連れに落選しても、只では死なぬ商売人の本性と見るべきか。

ちなみに3番の発言をするようなフザケた候補者に、わたくしは1票を投じたい。 実際に発言したことが、黒川氏の本音からもっとも遠いのだ。都庁なんて売りに出して、誰が買うよ、あんなデケえもの。(日興コーディアルを買収した外資なんか買うかも? そりゃそうだ!)  

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