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みんなのこえ

vol.158

081015up

10月8日から14日に届いたご意見から

■鈴木邦男の「愛国問答」 について

あらしどくまむしさん(39才・男性・滋賀県)

俺たちゃ遠くの街から少しの金握りやってきた。

それでもみんな必死で生きようとしていた。少しの金しか無くともでも足が伸ばせないリクライニングでも、それが安楽をもたらしてくれて「明日があるさ」と疲れを少しでも癒そうと眠っていた。
自暴自棄に死にたい奴がその空間の中に一人だけ居て、火を放ってしまった。「明日があるさ」少しの金どころか、その明日を生きる権利さえ消されてしまった。15人の明日を消してしまった奴も、消されてしまった人もせまい空間に押し込まれてしまっていた。悲しい、悲しすぎる。どこかで救われなかったのか?救われず漂流していく人が多すぎる。乾いた心を潤すには水を運ぶ人がいる。水を施せば、人と人との関わりの中で少しは救いになったかもしれない。今、その人との関わりですら、格差によって分断されている。水は怒りの炎を消すためだけにあるんじゃないんだ。

■雨宮処凛がゆく! について

なこまさん(34才・男性・東京都)

新自由主義、金融崩壊現象と「貧困」「格差」について

この十年間、いや十数年間日本社会は新自由主義の嵐と、金融政策の緩和垂れ流しによって大きく変容したといえるでしょう。70年代以降の若年層は、政治的アノミーのなか無力化したといえ、大多数は下らない奴らだ。アンポ反体制だった「偉大なる」世代からは、甘えるなとか餓えて死んでいる訳ではない(その下の世代も一緒になって)といった「絶対的窮乏化論」が唱えられている。
しかし、相対的には家族年功賃金とボーナス、福利厚生と社会的「成功」によってウハウハッの輩もいる一方、「無能で臨機応変でない」有期細切れ雇用で人間関係からも排除されている慢性的「産業予備軍」もいる。否、「停滞的過剰人口」もかなりいるだろう‥自公民がこれらの諸課題を解決することはなく、今や小数無力の既得権労組や共社にも展望がない。
労働者国民も、農奴同然だ。

■雨宮処凛がゆく! について

norikoさん(40才・女性・京都府)

いつも楽しみに拝見しています

私は雨宮さんのファンでよく講演会に参加しています。雨宮さんと対極にある方々(例えば曽野綾子氏等)の考えを全て否定はしませんが、要はどちらの話を聞いたときに、自分にしっくりとくるか、癒されるか、元気が出てくるかの違いだと思います。雨宮さんは、いつも私たちと同じ目線でわかりやすく語って下さいます。欧州モデルや貧困ビジネスの恐ろしさの紹介も、視野を広げるために役立ちます。
貧困ビジネスに関しては、ようやくマスコミも報道し始めました。ここでも、確かなおおきなうねりを感じています。9条の会や反貧困ネットワークの会員になってあえて当事者になってしまうのも、問題意識を持ち続けるためには有効だと思います。

■雨宮処凛がゆく! について

田舎人さん(34才・女性・富山県)

個室ビデオ店放火事件と「世直しイッキ!大集会」

数ヶ月前に見た、モンゴルのマンホールチルドレンのドキュメンタリーで、自由化(何を自由化したのかは知らないけど)によって職を失った親に捨てられた子供の路上生活の様子を描いた番組を思い出しました。
まだ小学生ぐらいの子供が、食費などを稼ぐために路上で細々と働いたりしてお金を稼いだり、子供なので大人よりも賃金は安かったり、外国人旅行客向けのホテルのゴミ箱をあさったり、生きるために必死のようでした。
この子達は大人になったら、お金を稼ぐためなら何でもするようになるのかなあと少し怖い気もします。
思春期に差し掛かった子供が身ごもって生んだ赤ん坊が捨てられているという話もありました。
子供を援助するボランティアの人のコメントではこの国は変わり果てて、大人たちは子供のことを気にかけている余裕はないのだとか。
何だか悪循環ですね。

■雨宮処凛がゆく! について

たっつんさん(34才・男性・富山県)

個室ビデオ店放火についての記事を読んで

雨宮さんが、今回の個室ビデオ店の放火事件で、秋葉原での事件を思い起こされたと書いておられますが、私も同感です。
犯人に手を差し伸べる人がいれば、今回の事件は起きなかったはずです。

10月11日の毎日新聞のホームページで、秋葉原事件で負傷した男性が、「(犯人は犯行を)社会のせいにするな」と語っている記事を読みました。
この男性は運転手で、裕福とはいえない暮らしを送っているようです。
しかし、誰もが、この男性のように「強さ」を持ち合わせているわけではないと思います。

「弱さ」ゆえに、苦しむ人が確実にいます。
「苦しんでいる人には、手を差し伸べる社会」こそ、私たちが目指すべき社会だと思います。
残念ですが、今の日本社会は「苦しんでいる人を、さらに苦しめる社会」だと感じています。

■雨宮処凛がゆく! について

平和を愛するキリスト者さん(49才・男性・東京都)

石原都知事の妄言

石原都知事が、定例会見で「ネットカフェは1500円だが、山谷は200円、300円で泊まれる宿がいっぱいある」と発言、後日、そのような値段で泊まれる宿はなく妄言であったことを認めました。
雨宮さんが言うように、1泊1500円のネットカフェは、足も伸ばせないリクライニングチェアで、十分な睡眠さえとることができません。そういったところに泊まる生活困窮者を「ファッションみたい」と言うのですから、どういった感覚の持主なのでしょうか。
石原都知事といえば、金持ちの家に生まれ育ち、現在では田園調布の豪邸に住んでおります。生まれた時からずっと特権階級の座にいるのですから、一般庶民の感覚などわからないかもしれません。
一度、1泊1500円のネットカフェで泊まってみることをお勧めします。

■週間つぶやき日記 について

たんぽぽさん

無責任な政策

無責任な政策の一つで気になるのは国立大学が独立行政法人になってしまったことだ。教育まで民営化してしまうと、金儲けのための学問になり、純粋に地球や社会にとってよい学問ができなくなるのではないだろうか。また将来、授業料が高くなり金持ちしか大学にいけなくなるのでは、と心配だ。成果主義で交付金を出すようになったが、学問に成果主義を導入するのも疑問だが、じょじょに交付金の全体額を減らしていく計画も地方大学の存続や授業料が高額になるのでは、と心配が尽きない。
日本は先進諸国の中で国の教育費のGDPに占める割合は最下位だった。しかし、家計に占める教育費の割合は大きかった。大学66.3%(28カ国の平均26.9%)今でも親にお金がないと大学教育を受け難い状況だ。
国は軍事費ではなく、教育や医療、社会保障にお金を使うようにしてほしい。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

TY生さん(68才・男性・三重県)

民主党の外交・安全保障政策を考える

小沢代表は10月1日の国会代表質問で、民主党の外交・安全保障の基本方針を、日本の安全保障は日米同盟を基軸と位置づけ、米国と対等なパートナーシップを確立し、より強固な日米関係を築くと述べた。
日本の政界に強い影響を与えた2000年の「アーミテージ・ナイ報告」は《日本が集団的自衛権の行使を禁じていることは、同盟間の協力に対する制約となっている。この禁止の撤廃は、より密接でより効果的な安全保障協力の途を拓くであろう》と述べる。アーミテージ氏は2006年朝日新聞紙上で、日米同盟はどう進化すべきだと考えるかの質問に《日本が最終的に憲法9条の問題を解決すれば、両国関係はより一層、対等なものになる》と述べている。
米国が日米同盟の強化や対等平等にする鍵が9条問題の解決と考える以上、民主党の日米の対等関係を確立し、より強固な日米関係を築く外交方針とを突き合せれば、論理的には集団的自衛権行使の可能とならざるを得ない。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

ナインマンさん(男性)

最近思うこと

超円安による外需と預金者を蔑ろにした低金利と垂れ流しの財政赤字による景気対策のツケを、米国発の金融崩壊による世界大不況の中、我々は払わなければならない。米国の不良債権が処理されない限り、不況脱出のスタートを切れるはずもないだろう。
日本がすべき事はEUなどと協力して米国の不良債権処理要請したり、内需拡大(医療・教育・環境・農業など)することだと思う。日中韓を中心にアジアのつながりも強くすべきだと思う。もちろん米国との関係を壊すようなことはしてはいけないが、少しずつシフトし始める時期に来ていると思う。
国民も国のサービスは収めた税金分だけと言うことを認識し、地方から納税とサービスを考え直し、二度と中央の「借金してもいいよ」に騙されないようにしよう。将来にツケを回すバラまきにも注意しよう。
我々の意識に政治は追いつけるか。ねえ、民主党!

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

三十郎さん(30才・男性・東京都)

まともに暮らしたいのは贅沢か?

石原都知事などの現在の貧困の状況に詳しくない人たちが現代若年貧困層に対して考えが甘いと言う。彼らの若かった時代の日本は、確かに貧しかったし、福祉も現在より充実していなかったのは事実である。しかし現在の貧しさに耐えられないのが甘えからくるという主張は、甚だ傲慢であると思う。
現在は、社会資源の再分配率が低下し、一度到達した生活水準より低下してしまっている。貧しいものが我慢をしなければならないときに持てるものが持たざる者に対して我慢を強いることをすべきではない。日本は、自称先進国であるが、公教育の貧困が先進国で最低である。先進国であることを名乗る以上、国民の最低限の生活水準を保証しなくてはならない。それを支えるのが、持つ者の義務である。
それをノーブレス・オブリージュという。

「10月中にも」と言われていた解散・総選挙も、
なんだかすっかり先行き不透明ですが…
特別企画「わたしの一票の理由」も、
まだまだご意見募集中。お気軽に、お寄せください。

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ご意見募集

・この人に聞きたい ・伊藤真のけんぽう手習い塾 ・森永卓郎の戦争と平和講座

・伊勢崎賢治の平和構築ゼミ ・伊勢崎賢治の15歳からの国際平和学

・雨宮処凜がゆく! ・鈴木邦男の「愛国問答」 ・こども医者毛利子来の『狸穴から』 ・岡留安則の『癒しの島・沖縄の深層』

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