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みんなのこえ

vol.191

090617up

6月10日から16日に届いたご意見から

■雨宮処凛がゆく! について

マングースさん(男性)

「溜め」の重要性

湯浅誠さんのいう「溜め」は非常に重要であるが、新自由主義にはこれをコストとみなして徹底的に排除していく思想がある。 
岩波の本『脱「貧困」への政治』の中で山口さんが言うように、納税者の立場で「ムダを排せ」とか消費者本位で「より安いものを」という、一見誰も反対できない世論が暴走するのもよくない。一見、ムダのようでも実はそれが「溜め」だったりする。世の中で人々が生きやすいようにするにはやはり多少余分なコストも必要となる。第三世界との貿易でいう、「フェアトレード」のような観点が必要になる。そのとおりだ。
効率万能主義であらゆるムダを排して行き過ぎた結果起きたのがあのJR西日本の大惨事だった。悪者扱いされて最近見なくなった「談合」にも業者間の共存共栄の知恵という面があった。厳しい取締りによって、経営が成り立たなくなった業者も多いのでは。

■雨宮処凛がゆく! について

森村誠さん(25才・男性・奈良県)

講演会の感想

昨日の河合塾での講演会の最後に、

「僕は不安定な働き方を強いられる人達を助ける為に、自分だけ知識を付けて、社会に順応しようとすることに罪悪感を覚えていますが、雨宮さんはフリーターから抜け出して支援する側に回ることに罪悪感を感じたことはありませんか?」
といった内容の質問をさせて頂いた者です。

「罪悪感は感じません。『助ける』という言葉は好きじゃなくて、できることをしているだけ。知識よりも瞬発力。自分で動くことへのハードルを上げていませんか?」
といった回答に、心臓をえぐり取られる思いでした。
自分が躁鬱病だということで卑屈になって、無意識のうちに人に優劣をつけていたことに気付かされたからです。

そして、「一緒になって活動する」という視点が抜け落ちていたことを痛感しました。
これからはフットワークを軽くして、体で感じることを大事にしていきたいと思います。

本当にありがとうございました。

■雨宮処凛がゆく! について

WOLF196系さん(42才・男性・大阪府)

裏方の事務屋の戦いもあるんです

雨宮処凛さんのファンです。作品を食べるように読ませていただきましたが、読み方が浅いのか、現場の正社員は、長時間労働、名ばかり管理職、サービス残業などで苦しんでいるという方たちだけを取り上げているような気がします。現場以外の裏方の正社員も苦しんでいますよ。
「人数を減らして、密度を上げろ。」「現場が人員不足だ応援に行け。」「現場が長時間労働で苦しんでいる、対策を考えろ、そのための資料を作れ。」、「そのせいで仕事が終わりません、残業します。」「考えて仕事をしていかんから残業せなあかんねん。」
といった具合に苦しんでいます。
こういった裏方達は、自分達だけでなんとかしないといけないんでしょうか?
そういった人たちも一度特集して下さい。底辺の事務屋さんはみんな似たりよったりでこんなもんだと思います。

■雨宮処凛がゆく! について

nakoさん(34才・男性・神奈川県)

「連帯」「相互扶助」なる虚妄について

最近、特に「若者たちが作った反貧困、生存の組合」なるものが、幾つか存在する。
主張は、旧左翼の焼き直しといった感じとやたら生存自体を認めろ(一般国民、国家に?)とか、とにかくカネをよこせ(資産家、企業、国家から?)といったものだが、いったいどういった人たちに訴え、そして何を目的にしているものなのかは解らない。
私は、国民国家と企業社会を否定しないし、また経済の弾力的かつ効率的運営には市場的メカニズムが必要であり、かつその中で切磋琢磨し優勝劣敗があることを承認する立場だ。
そして日本人である以上、内外の外国人による不当な干渉や、「逆差別」があってはならず、国民の再生産のためにもっと男女の役割と、出産育児の尊さを教育から給付まで系統的に推進すべき、と考える。

■松本哉ののびのび大作戦 について

四畳半主義者さん(26才・男性・神奈川県)

恐怖支配の大学から、人的ネットワーク社会へ

京大は自由な校風というイメージがあったのですが、このような恐怖政治の場と化しているとは驚きです。イメージダウンも甚だしいです。大学における、言論・表現の自由に対する弾圧についての報道を見聞きしたことはありませんし、不安定雇用の講師・職員の窮状が伝えられることもほとんどありません。この問題は掘り下げていってほしいです。
また、ユニオン・エクスタシーのブログで、くびくびカフェの地域通貨導入について興味深く読みました。私達は、国家・大資本の一極集中支配ではなく、人的ネットワークを基盤とした二重権力・二重経済構造を目指すべきだと思います。しぶとい地域経済は個人の安全網にもなり、社会の安定にも寄与するのでは。人間には生に伴う快楽=エクスタシーを享受する権利があります。ユニオン・エクスタシーの活動こそ京大のイメージアップと社会に対する貢献です。(あと、観光的にも)

■マガ9対談 堤未果さん×森永卓郎さん について

祐樹さん(20才・男性・京都府)

堤未果さんの本で考え直した

時々このブログを見ている京都在住の大学生です。先月僕のやっている京都の若者が主催する講演会に、メンバーの強い希望で堤未果さんに来てもらいました。堤さんの事はマガ9の対談や本を読ませてもらっていて前からファンでしたが、実際生で講演を聞いたらすごいインパクトでした。自分に出来る事がまだまだたくさんある!と思えて体の中からパワーが湧く感じがした。一緒に参加した仲間もみんな興奮していた。
テレビやラジオで発言したり全国で講演したりして忙しいみたいだが是非健康に気をつけて頑張ってほしいです。あと、堤さんがジャーナリストになったきっかけを作った「グラウンドゼロがくれた希望」をプレゼントで出してほしい。森永卓郎さんとの対談で報道が伝えないオバマの真相をはっきりと発言していてすごい勉強になりました。

■コラムリコラム について

エイハブ船長さん(61才・男性・千葉県)

今こそ取調べ過程の全面可視化を

菅谷さん冤罪が晴れてよかったですね。しかし、恐ろしいのは、同じ古いDNA鑑定が有罪の決め手とされ、死刑が執行された「飯塚事件」の久間死刑囚です。もし最新のDNA鑑定をすれば冤罪が晴れたかもしれないのです。
久間死刑囚の執行命令書に判を押した森法相は今回の菅谷さんの件について、取調べ過程の全面可視化は捜査に支障があるから考えていないと言ってのけました。冤罪の多くが代用監獄を使用しての長時間にわたる強引かつ威圧的な自白強要にあるのは明らかなのにです。取調べ過程の全面可視化を拒否するのは、これからも冤罪の増産を続けるとの意思表明に他なりません。
元最高裁判事の団藤重光氏は「冤罪で処刑された人は、明治以来、どのくらいいるかわからない」と書いています。冤罪で処刑される人をなくすため、本当は死刑の廃止が望ましいのですが、少なくとも取調べ過程の全面可視化だけは今すぐにでも実現すべきです。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

石川直太さん(48才・男性・茨城県)

「させていただく」は神仏にへりくだる言葉

6月10日号のトップページで「させていただく」という言葉が、権力にへりくだっていると、批判されていました。しかし、この言葉の本来の意味は、神仏にさせていただくのであって、人間にへりくだっているのではありません。同様に、「おかげさま」も、神仏、宇宙のあらゆる存在によって、自分が生かされているという、感謝の言葉です。言葉の本来の意味が忘れられたために、違和感を持つかたがいらっしゃるのでしょう。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

chrrycatさん(43才・女性・千葉県)

させていただくに関して。

今、トップページで「させていただく」が気味悪い、という文章を読みましたが、わたしにとっては「させていただく」は、過度なへりくだりなどではないです。被支配的な言葉というより、自分の意思に関わらず、相手から任された、そんな場合に使う言葉です。やりたくてやるわけじゃないけど、相手が「やれ」というならわたしがやらなきゃ困るんだろうから仕方ない、みたいな。だから、もしかしたら『働かせていただいて』いる方たちは、働かせていただいてありがたい、のではなく、好きでやっているのではないんじゃないでしょうか。
『注文を繰りかえさせていただきます』も、「わたしも面倒なんだけど、そっちも聞きたくないかも知れないけど、間違ってると困るし、ちょっと我慢してね。って気持ちがその言葉に表れてるような気がします。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

多摩散人さん(63才・男性・神奈川県)

九条は、世界に平和ではなく、戦争をもたらす。

敵が日本にミサイルを撃った時、日本が敵の基地を攻撃することは勿論九条違反だが、攻撃されても反撃してはいけないなどという九条の理念を世界中が受け入れれば、世界はミサイルの撃ち放題になる。なぜなら、いくらミサイルを撃っても反撃されないからだ。

集団的自衛権の行使ももちろん九条違反だが、軍事同盟を結んではいけないなどという九条の理念を世界中が受け入れれば、世界中の国が自主防衛を目指して過大な軍事費を使わざるを得ず、それでも小国は自国を守り切れないだろう。

また、同盟国に守られるのはよいが、同盟国を守ってはいけないなんて自分勝手なことを言っていては、そんな同盟が長続きするはずがない。

要するに、九条の理念を世界が受け入れれば、世界は平和になるどころか、戦争になる。だから戦後64年間、九条を憲法に採用した国など、ただの一つもない。護憲論者でも、最近は、戦争不放棄、戦力保持を唱える人が増えている。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

TY生さん(69才・男性・三重県)

米国の対北朝鮮政策の根本は変わらない

米国の北朝鮮政策担当のボズワース特別代表は6月11日、米上院外交委員会で証言して「米国は6カ国協議の枠組みの中で、2国間協議も含め、外交を通じて相違点を克服するため、北朝鮮と交渉する用意があることに変わりはない」と表明した。また、「米国は北朝鮮国民に敵対する意図をもっていないし、北朝鮮の体制を武力で変えようと脅してはいない」と強調した。
米国がこのような対北朝鮮政策の基本を維持していることは、東アジアの平和にとってとても重要なことだと思う。戦後の東アジアは、旧ソ連と米国、中国と米国、日本と中国、中国と韓国が厳しく対立していたが、現在は大きな緊張緩和の時代となり、相互扶助の経済的結びつきを強めた。長い目で見れば北朝鮮との関係も改善されると思う。それでなければ東アジアの平和な未来はない。
日本人の役目は、平和憲法の精神でもって政府を軍事拡大に向かわせないことだ。

■その他、感想、ご意見、ご要望 について

たんぽぽさん

天下りの問題

パックインジャーナルを見た。尊敬する方々(マガ9発起人の方も含む)が、天下り批判をしていた。しかし、問題の捉え方が私とは異なっていた。
民間の人でも関連企業に再就職することがあるのに、どうして公務員だと苦労してないから再就職してはいけないというのだろうか。一部の公務員を見ただけで、全ての公務員が苦労していないと判断するのはおかしい。もちろんそのポストに適した民間人がいれば登用するのは良い。
天下りの問題は不必要な団体があることと、給料の払いすぎがあることではないだろうか。私は勉強不足なのでその他問題があると思うが、何でも民間だとうまくいくという考えは危ない。
キューバは公務員の多い国だが刑務所からでても社会復帰できるようきめ細かいプログラムのある優しい社会だ。一方、米国は何でも民営化の果ての超格差社会であり、軍事企業等大企業が牛耳る社会で戦争がとまらない。米国のような社会は避けたい。

東京では梅雨本番、じめじめした毎日が続きます。
せめて気分を晴れさせてくれる、さわやかなニュースに出会いたいものですが…。
日々のニュースへのご意見なども、ぜひお寄せください。

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ご意見募集

・この人に聞きたい ・伊藤真のけんぽう手習い塾 ・森永卓郎の戦争と平和講座

・伊勢崎賢治の平和構築ゼミ ・伊勢崎賢治の15歳からの国際平和学

・雨宮処凜がゆく! ・鈴木邦男の「愛国問答」 ・こども医者毛利子来の『狸穴から』 ・岡留安則の『癒しの島・沖縄の深層』

・どーなってるの?!米軍再編 ・マガ9対談

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