今週の「マガジン9」

 2015年3月4日……。カレンダーの日付を確認して、少しだけ感傷にひたっています。

 ずいぶん遠い旅をしてきたような気がします。
 この「マガジン9」の前身「マガジン9条」を、仲間たちと一緒に立ち上げたのが、2005年3月。もう丸10年が経ってしまったんですね。考えれば、よくここまで歩いてきたものだ…と。
 何度か「もうやめてもいいかな」と、スタッフと話し合ったこともあります。政権交代もあり、憲法改定意見の退潮、そして運営資金も枯渇…。このマガジンを続ける意味を見失いそうな時期もあったのです。
 しかし、あの2011年3月。未曾有の大災害と、それに続く恐怖の原発大爆発、放射能汚染の広がり、避難者たちの苦しみ、そして政治の混迷。そこへ、沖縄の基地や格差拡大といった問題も重なりました。「マガジン9」をやめるわけにはいかなくなりました。

 安倍政権になってからの戦前回帰路線のロコツな突出ぶりは、やがて銃声の耳鳴りまで幻聴させるような雰囲気になりつつあります。だから「マガジン9」は、立ち上げ時の「憲法9条の精神を自らのものとして考える」というテーマを、改めて確認しなければならない、と考えるようになりました。
 そんな安倍政権への危惧からか、「マガジン9」に共鳴するボランティア・スタッフも増え、参加してくれるようになりました。若い人たちが編集会議や主催イベントに顔を出してくれるのは、とても嬉しいことです。
 安倍首相がさかんに強調するような自衛隊の海外活動が活発化すれば、若い人たちに危険が及ぶのは必至でしょう。「戦争だけはごめんです」と言うことが難しくなるような世の中にだけはしてはなりません。
 だから「マガジン9」は、せめてもう10年、「自由な言葉の広場」を提供し続けたいと思っています。平和が確信できたときに、静かに幕を下ろしたいのです。

 もう少し続けるために、ぜひカンパをお願いします。たくさんの人たちに開かれた場を提供するために、あくまで「無料購読」を続けるつもりですが、どうしても資金が足りません。
 心から、ご支援をお願いします。

(マガジン9編集部)

 

  

※コメントは承認制です。
vol.492
「平和」が確信できる日に、「マガジン9」は幕を下ろしたい
」 に2件のコメント

  1. countcrayon より:

    資金ピンチのお話は何度も伺いつつ、あまりお役に立てておらず申し訳ないですが(いちおう、月500円のだけ参加)、具体的な会計報告のような記事・ページはありましたっけ。カンパされた方のお名前リストはそれはそれで尊いのですが、それと別にたとえば
    ■P/L:年間の収入(カンパ収入[と人数]・広告収入・関係者自腹……)と支出(取材費・……)
    ■B/S:年度末などのある時点の貯金と借金。
    がそれぞれ具体的にだいたいいくらずつ、とわかれば、こちらも「おっ!!そりゃー大変だ!!」と思う大変さが金額換算でき、「カンパ人数で赤字を割ると、有志一人××円くらい……」という感覚が漠然とでも見えて、カンパの腰をすこし上げやすくなるのではないか。ただ「足りません」より「年間××万足りません」のほうが。と思いますがどうでしょう(驚いて逃げたくなるのかも知れまへんが、それならなおさら編集部さんだけで背負い込むのも)。
    もう既にどこかに会計報告ありましたらすみませんが教えてください。
    ないのであれば、ぜひご検討を。

  2. magazine9 より:

    いつもご支援とコメントをありがとうございます。毎年、みなさまからのカンパの収支報告は、「カンパ報告」として行ってはおります。http://www.magazine9.jp/kampamain/ が、2014年度分は、諸事情により決算がまだでして、報告ができておりません。
    近々、行う予定ですので、2014年度のカンパ報告はもう少々お待ちください。

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