今週の「マガジン9」

 ついに、稀代の悪法「特定秘密保護法」が、12月6日の深夜、自民公明両党の強行採決で成立してしまいました。私たち「マガジン9」は、様々な形でこの法案の危険性を指摘し、成立に反対してきました。その姿勢は、今も変わりません。
 12月8日(1941年)は、日本が英領マレー半島コタバルへの、そして米ハワイ真珠湾の太平洋艦隊と基地への奇襲攻撃によって、あの無謀な太平洋戦争へ突入した日です。日本現代史において、原発事故の2011年の「3・11」とともに、戦争突入の「12・8」は忘れてはならない日です。そして今、私たちは新たに2013年「12・6」という日を、屈辱の思いとともに記憶しなければならなくなりました。
 安倍政権は数を頼みに、これからも危険な政策を次々に打ち出してくるでしょう。武器輸出三原則の見直しや集団的自衛権の行使容認を皮切りに、最終的には国防軍創設と日本国憲法改悪へと突っ走る構えです。その動きに反対する国民を抑圧する政治的武器として、今回の特定秘密保護法があったのです。

 私たち「マガジン9」は、日本国憲法第9条の平和主義を大切だと考える人々によって、この精神を受け継ぎ次代へ伝えていくことを目的とし、2005年に「マガジン9条」として発足しました。その後「マガジン9」と名称を変え活動を続けてきましたが、9条だけでなく日本国憲法の持つ理念が、日本の未来においてますます大事であると考えるようになりました。ですから平和主義のみならず基本的人権をも侵害する憲法改悪の動きを断じて認めるわけにはいきません。したがって特定秘密保護法を廃棄させるために、あらゆる努力をするつもりです。9条を骨抜きにする集団的自衛権行使の容認も絶対に許しません。これらの、日本国憲法への攻撃とも言える現政権のやり方に、主権者である私たちは、強く抗議していきます。
 「マガジン9」は、小さなウェブマガジンではありますが、これが私たちスタッフの決意と宣言です。

 読者のみなさんにお願いします。これまで以上に、私たちは、「マガジン9」本体の充実、「マガ9学校」や講演会の開催、集会への参加、ほかの団体との連携などを通じて、悪法への反対、改憲阻止を訴えていくつもりです。引きつづき、私たち「マガジン9」に、力をお貸しください。よろしくお願いします!

(マガジン9編集部)

 

  

※コメントは承認制です。
vol.432
「マガジン9」は宣言します。
憲法への攻撃と、私たちは闘います!
」 に5件のコメント

  1. 花田花美 より:

    人を殺したいといっていた人に銃を与えた人がいた。
    その結果、殺人事件となった。
    人を殺した人と、銃を与えた人とどちらが悪いか?
    軍需産業でなりたっている国にお金と基地を提供する国があった。
    経済をまわすために戦争する国と、その国にお金と軍事基地を提供する国のどちらが悪いか?
    今、自公政権はどこへ向かって急いでいるのだろうか?

  2. ピースメーカー より:

    >「マガジン9」は、小さなウェブマガジンではありますが、これが私たちスタッフの決意と宣言です。

    マガ9は3.11以降、反原発ばかりに特化して、投稿者から「憲法と平和主義」について議論を深めるべきではとの指摘をされていても顧みることは無く、結局、このような事態を看過してしまったように思えてなりません。
    反原発は国民を放射能への恐怖心がもたらす連携を見込め、体制批判の有効なツールとして目されていたのはわかるのですが、東アジア各国のナショナリズムの増長や軍事費の増大など、様々な要因が複雑に絡み合う「安全保障問題」の多角的考察をおざなりにしてしまった結果、安倍政権の強硬姿勢に対する有効的な批判を提示できなかったわけであり、石原慎太郎氏の尖閣買い上げや保守派議員の靖国参拝などを槍玉に「日本が悪い」という論理や、「いつか来た道」を挙げて国民の恐怖心を煽るお決まりの手法はあまり有効ではありません。
    現実に、各メディアの世論調査での特定秘密保護法成立後の自民党支持率は先月比で10%程度しか下がらず、読売新聞の調査によると、中国が沖縄県の尖閣諸島を含む東シナ海に防空識別圏を設定したことについて、「脅威」と答えた人は計85%に上り、普天間基地の辺野古移設も「評価する」は50%に上り、安倍政権の「悪政」を中国などの「悪政」が相殺し、結果的に安倍政権を下支えしている現状を直視しなければなりません。

  3. ピースメーカー より:

    >武器輸出三原則の見直しや集団的自衛権の行使容認を皮切りに、最終的には
    >国防軍創設と日本国憲法改悪へと突っ走る構えです。その動きに反対する国民を
    >抑圧する政治的武器として、今回の特定秘密保護法があったのです。

    こういう批判の仕方は結局、近隣諸国の「悪政」をクローズアップさせ、逆説的に安倍政権の存続に寄与します。
    12月9日、駐中国日本大使館の堀之内秀久副大使が、7日北京で開催されたシンポジウムで、特定秘密保護法の成立で日本の軍国主義化が指摘されていることを受け、「日本の情報は中国よりもよっぽどオープン。これで日本が軍国主義だと非難されるなら、中国はとっくに軍国主義国家だ」と反論し、当の中国人から「どうしてうっかり本当のことを言ってしまうのですか」「この言葉には激しく同意する」などとコメントされる始末。 韓国では「親日≒売国奴」で、韓国では親日的な表現をした13歳の少年を国旗侮辱罪で検挙するなど、安倍政権の悪政を批判すれば、「じゃあ、中国や韓国の『悪政』はどうなんだ?」と、即座にブーメランが返ってくる状況になっています。
    筋論からすれば正しい以上、批判する人間を「ネット右翼」だと断じて無視するやり方は好ましくないでしょう。
    「闘う」のではなく、批判する人を得心させつつ、結果的に安倍政権の「悪政」を止めさせる主張をすべきです。

  4. 匿名希望 より:

    ピースメーカーさんへ

    「闘う」のではなく、批判する人を得心させつつ、結果的に安倍政権の「悪政」を止めさせる主張をすべきです。

    こういうもっともらしいことをおっしゃっているあなたにうかがいます。
    「それではご自分はどういうことを現実になさったのでしょうか?また今後具体的にどういうことをなさろうとしているのでしょうか?」

  5. ピースメーカー より:

    匿名希望さんへ
    >それではご自分はどういうことを現実になさったのでしょうか?

    主に、リベラル・左派の活動や主張などを自分なりに考察し、問題点を指摘し、それらをマガ9に投稿してます。
    とはいえ、その様な行動は、左右の思想や派閥を問わず、いわゆる「知識人」という職業の人がしている事です。
    ただし、「知識人」はその行為によって収入を得ていますが、私はそれを無償でしている「アマチュア」です。
    とはいえ、匿名希望さんは「もっともらしい」とおっしゃられており、私の考察や指摘に対しては何ら反論をされておりませんので、私同様、今のリベラル・左派の論理や運動に「行き詰まり」を感じられていらっしゃるのでしょう。
    ――――
    >また今後具体的にどういうことをなさろうとしているのでしょうか?

    仮に年収500万と優秀なスタッフに囲まれている環境で、「安倍政権の悪政を止める」仕事ができるのならば、喜んで参加致しますが、そんな非現実的な事はあり得ないので、その仕事はプロの「知識人」にお任せ致します。

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