マガ9備忘録

朝日新聞の冨永格特別編集委員が自身のツイッターで、ナチスの旗などを掲げたヘイトデモの写真とともに「東京での日本の国家主義者のデモ。彼らが安倍首相と保守政権を支持している」と書き、問題になっているという。しかし、どこが問題なのか、筆者には分からない。なぜなら、事実だからだ。

その後、冨永さんは、「嫌韓デモに参加する人たちには安倍首相の支持者が多いという趣旨でしたが、『一般的に』の言葉が抜けていたので、彼らがこぞって首相を支持しているかの印象を与えるツイートになってしまいました」と釈明した。

しかし、嫌韓デモに参加するようなレイシストが安倍政権を支持していることは本当のことだし、安倍政権がそうした心性を持ち合わせていることを証明するのに、枚挙にいとまがない。

事実、閣僚である山谷えり子国家公安委員長、高市早苗総務大臣、さらに稲田朋美自民党政調会長らが、日本のネオナチ団体である国家社会主義日本労働者党(NSJAP)の代表者と2011年に会談し、記念撮影にも応じていたことが、今年1月海外各国で報道された。

ほかにも昨今話題の礒崎陽輔首相補佐官、片山さつき参議院議員など多くの自民党議員が、在特会に代表される「行動する保守運動」に参加していることも周知の事実だ。

「彼ら“だけ”が支持している」と書いたならともかく、普通に読めば「国家主義者が安倍政権を支持している」としか理解できない。「レイシストは安倍支持者」と「安倍支持者はレイシスト」が違うことくらい分かるだろう。「あらぬ誤解を招きかねない」(菅義偉官房長官)というのは、言いがかりに等しい。

読売新聞記事には「ネット上では、安倍首相に対する悪意ある書き込みだとして批判が集まった。同社(朝日新聞社)は、冨永氏から書き込みについて報告を受けたことから、厳しく注意し、おわびの掲載を指示したという」とある。

いつの間にか朝日新聞には「謝りぐせ」がついてしまったようだ。こちらに非があり相手に理があれば謝るのは当然だが、強く出られただけですぐに謝ってしまう…。

こんなことで、またも謝ってしまうのか、朝日新聞。戦え、朝日新聞。

(中津十三)

 

  

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