映画作家・想田和弘の観察する日々

『選挙』『精神』などの「観察映画シリーズ」で知られる映画作家、
想田和弘さんによるコラム連載です。
ニューヨーク在住の想田さんが日々「観察」する、
社会のこと、日本のこと、そして映画や芸術のこと…。
月1回の連載でお届けします。

第12回

脱原発派候補「一本化」論議に思うこと

 都知事選に細川護煕元首相が「脱原発」を争点に立候補し、小泉純一郎元首相が支援を表明しました。

 すると、脱原発派の方々からは「脱原発候補を一本化するために、宇都宮健児氏は立候補を取り下げるべきだ」という意見が多数出てきました。

 たしかに、脱原発を目指す立場からいえば、票が割れるのは好ましくありません。僕も脱原発を心から望む人間ですから、候補者同士で意見の摺り合わせができるなら、一本化されるのが理想だと思います。

 しかし、です。一本化を主張している方々に、僕は敢えて問いたいのです。

 「みなさんは、超能力者なのですか?」と。

 僕はこの原稿を1月20日に書いています。告示日の3日前です。しかし依然として、細川・小泉連合の「脱原発」が何を意味するのか、その政策の具体像は分かりません。政策の準備が間に合わず、2度も立候補会見が遅れたからです。

 つまり、現時点では細川氏の「脱原発」が本気なのかどうか、細川氏とその側近以外、誰にも分からないはずです。再稼働を容認するのかどうかも判然としません (「電話で細川氏が再稼働を容認しないことを確約した」という方もおられますが、なぜそれを細川氏が公言されないのかは謎です) 。

 細川氏の本気度が分からないのに「一本化」を主張されるのは、いったいどういうことなのでしょうか?

 舛添要一候補は、去年の12月にラジオで「もんじゅは継続すべき」と発言をしていたにもかかわらず、立候補会見で取ってつけたように「私もずっと脱原発です」と言いました。もし細川氏の「脱原発」が、彼と同レベルの一貫性に欠くものだったら、どうするのでしょうか?

 思い出してください。「脱原発」を盛んにアピールしていた橋下徹大阪市長は、土壇場であっさりと大飯原発の再稼働を認めてしまいました。その後の彼は脱原発について、ほとんど口にもしなくなりました。もし細川・小泉連合の「脱原発」が、彼と同レベルのお粗末なものだったら、どうするのでしょうか?

 しかも、細川氏は佐川急便事件というかなり大きな爆弾を抱えています。彼が本気で「脱原発」に取り組み、原発に利権を持つ勢力と闘うことになったら、必ず突かれてくるであろう泣き所があるのです(もし僕が原発ムラの人間だったら、細川氏の弱点をネチネチいたぶる作戦を採ると思います)。つまり、たとえ細川氏が当選したとしても、自らの弱点を庇うために「脱原発」政策を一向に進めることができないという状況になることも、充分に考えられるのです。この点についての細川氏の見解も、依然として示されていません。

 「脱原発」以外の政策についても、「分からないこと」ばかりです。

 言うまでもなく、都知事選で争点になるべき政策課題は、福祉、貧困問題、災害対策、築地市場移転問題、オリンピックなど、多岐にわたります。ところが細川氏は、現時点で「脱原発」以外の政策については一切公にしていません。秘密保護法や集団的自衛権やTPPへのスタンスも分かりません(保護法や集団的自衛権やTPPに批判的だとの報道もありますが、細川氏本人が正式に反対を表明したわけではありません)。したがって、私たちがとても賛同できないような政策を掲げる可能性だってあるはずです(もちろん、そうでない可能性もあります)。つまり、これも現時点では分かりません。分からないのに、「一本化」を主張されるのは、いったいどういうことなのでしょうか?

 嫌らしいようですけど、改めて問いたいのです。

 「みなさんは、超能力者なのですか?」と。

 もちろん、超能力者である可能性は低いでしょう。では、なぜ「一本化」を主張されるのか?

 変な言い方ですけど、みなさんは、恋をしているのではないですか。

 「脱原発派の東京知事誕生」というイメージに対して。

 たしかにそれは私たち脱原発派をワクワクさせます。魅力的です。思わずすべてを投げうって、飛びつきたくなります。それが「恋」というものです。

 でも、みなさんは肝心要の、「細川護煕+小泉純一郎」という恋の相手をよく知っているといえるのでしょうか?いや、もしかしたら、かつて恋して、がっかりさせられた相手だったのではないですか?

 この問題は、実は「選挙とはどうあるべきか」という問題とも深く関わっているように思います。なぜなら、一本化を主張する方々の多くは、こうも口を揃えるからです。

 「政策的には宇都宮さんが一番しっかりしてるし、人物も信頼できる。だけど、今回の選挙はどうしても勝たなくてはならない。そのためには悪魔と手を結ぶことも必要だ」

 政策も人物も宇都宮さんが一番なのに、なぜ、細川・小泉連合に一本化せよというのか。その理由は、ひとつしか考えられません。

 知名度、です。世間的な人気、です。

 しかし、ちょっと冷静に思い出してみてください。

 私たちは、選挙があるたびに、「知名度」だけを武器にしたタレント候補が乱立し、当選していく様子を、砂を噛むような思いで眺めてきたのではなかったでしょうか?「これでは民主主義が形骸化する。選挙は人気投票ではない。政策本位で候補者を選ぶべきだ」と訴えてきたのではなかったでしょうか? そういう原則論は、今回だけは、「なし」なのでしょうか?

 「なし」だとすれば、それはなぜ? 今回は(いつもと違って)脱原発を訴える(ようにみえる)人気者に勝てる見込みがあるから、でしょうか?

 もしかしたら、僕の考えのおよびのつかない理由があるのかもしれません。

 いずれにせよ、僕は脱原発運動は(残念ながら)長く果てしない闘いになるのではないかと覚悟しています。なにしろ、原発は日本という国家の中枢――政・官・学・産・マスコミ――を中毒させてきたドラッグのようなものだからです。ドラッグをやめようとすれば、禁断症状で悲鳴をあげる人々があまりにも多いわけで、だからこそなかなかやめられない。私たちは、そういう大きな問題と闘っているのです。

 「対症療法」に安易に飛びつくのではなく、本格的に足腰を鍛え、体質を改善し、「根本治療」の道を地道に進んでいくことが必要なのではないでしょうか。

 

  

※コメントは承認制です。
第12回 脱原発派候補「一本化」論議に思うこと」 に12件のコメント

  1. magazine9 より:

    周囲でも、都知事選に向けてさまざまな意見が飛び交っています。ただ、いずれにせよ、なんとか安倍自民党の「暴走」を止める結果に結びつけたいということは、多くの人に共通する思いのはず。細川元首相はまさに本日(1月22日)、夕方に出馬に向けての公約を発表する、としています。一東京都民としては、細川氏だけではなく、それぞれの主張をきちんと見極めて、未来につながる一票を投じたいと思います。

  2. ピースメーカー より:

    >政策も人物も宇都宮さんが一番なのに、なぜ、細川・小泉連合に
    >一本化せよというのか。その理由は、ひとつしか考えられません。

    では、私も想田さんに問いかけますが、なぜ、宇都宮さんが政策も人物も一番だと言い切れるのでしょうか?
    「想田さんは、超能力者なのですか?」と。
    宇都宮さんの人物が優れていて、そして彼の政策によって東京都民、そして日本国民にとって他の候補者よりも一番良いという結論は、想田さんが超能力者でないかぎり、ただの個人的な主観に依るものにすぎないのです。
    むしろ日本国民が超能力者でないからこそ一番良い候補を選択できず、脱原発候補が相討ちになった挙句、舛添要一候補どころか田母神俊雄候補が都知事になるという最悪の悪夢をリベラルや左派の人々が想像してしまい、鈴木耕さんなどは一本化を「朗報」と評しているのでしょうが、私は鈴木さんの気持ちの方が理解できます。
    http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20140120-1246425.html
    いずれにせよ、民主主義とは投票権を持つ民衆の主観の競い合いが政策を方向づけるシステムといえましょう。
    http://ameblo.jp/dear-earth-lazaward/entry-11056660216.html

  3. yasuko より:

    少なくとも、宇都宮さんは「脱原発」以外にも、医療、子育て、雇用、経済などの政策を明らかにしています。そういう政策を掲げて実際に前の都知事選をたたかった実績があります。都政を担うトップになるなら、そういう政策を示すのは当然のことで、細川氏は原発問題以外の政策を明らかにしていません。公開討論に参加する意思表示をした点でも、宇都宮さんは舛添氏や細川氏とは違います。「政策、人物で一番」は個人的主観ではなく、事実で裏付けられています。

  4. liberalファンタジスタ より:

    >揚げ足取りのピースメーカーさん

    「政策的には宇都宮さんが一番しっかりしてるし、人物も信頼できる。」と言っているのは、想田さんの文章においては、「細川・小泉連合に一本化するために宇都宮さんに立候補を取り下げよと主張している人」でしょう。
    それを、「想田さんは、超能力者なのですか?」だなんて、読解力なさ過ぎです。
    また、この文章を想田さんが書かれているのは1月20日の時点なんですよ。
    その時点で細川さんは公約を発表していないのだから、宇都宮さんの公約と比較する対象ですらないわけだし、「ただの個人的な主観」を自身のコラムで書いてはいけない理由はありません。
    いい加減、マガ9のコメントで揚げ足取りをするのをやめていただけませんか?

    悩ましいのは、宇都宮さんが現在主張されておられることが、所詮は当選しないと絵に描いた餅で終わること。
    私は都民ではないので正確ではないのかもしれませんが、ここ数回の都知事選ってぶっちゃけ人気投票でしょ。
    都民の多くが政策や人物を吟味して候補者を選んでいるとは思えません。
    だから人気投票だと宇都宮さんは細川さんに比べて不利だ、という前提で、一本化を主張している人が多いのだと思っています。
    そんな私の現在の想いは、雨宮さんがそっくり書いてくれています。

  5. ピースメーカー より:

    >「政策、人物で一番」は個人的主観ではなく、事実で裏付けられています。

    宇都宮さんが明らかにしている政策を信念として曲げることは無いだろうという事は、私としては理解できます。
    とはいえ、「では、宇都宮さんを選択する事は東京都民や日本国民にとっての一番のチョイスであるという事を立証できるのですか?」と問われれば、そんなことは超能力者でもない限り不可能だということです。
    例えば(私の主観としてはオドロキガックリなのですが)今週のマガ9で「猛烈に腹が立った」「舐められているにもほどがある」などと小泉純一郎氏を猛烈に罵っている雨宮処凛さんですが、その彼女に「では、小泉政権が無ければ、『普通に働き、生きること』ができる日本社会を温存できたのですか?」と問われれば、超能力者ではない彼女は途端に閉口してしまうことでしょう。 彼女の怒りは彼女の個人的主観に依って迸っているからなのです。
    現実問題として、そのような自民党政権の反動として、私の友人の様に「日本が変わる所を見てみたい」という民衆の主観が結集して誕生した「国民の生活が第一。」の鳩山・管政権が、最後はあの様な醜態を晒して墜落するという事を、雨宮さんをはじめとした超能力者ではない殆どの日本国民の誰が正確に予想できたのでしょうか?
    その逆に、田母神候補がベストチョイスであるという論の完全否定も、超能力者ではない我々には不可能です。

  6. くろとり より:

    横から失礼します。
    細川氏より宇都宮氏の方が政策、人物で上回っているというのは、脱原発が都知事選の争点としてはふさわしくないし、絶対に宇都宮氏を都知事にしてはいけないと考える私ですら納得できます。
    もし、脱原発派候補で一本化するのであれば細川氏ではなく宇都宮氏の方がふさわしいでしょう。
    私自身は都知事としては田母神氏が一番ふさわしいとおもっていますが・・・。
    ただ、だれが本当に都知事に適しているなど、神でもない人間には実際に都政を行ってみるまではわからないのです。
    ですから仮定のことしか言えない以上、有権者が人物、政策等の情報を集め判断するという当たり前のことしかできません。仮定の事をグダグダ行っても仕方ないのです。
    民主党はねえ・・・。選挙前から絶対に自民党よりひどい事になると考えていた私ですら予想できないレベルのひどさでしたから。もう2度とあのような政権が誕生するのは御免です。

  7. 通りすがりの爺 より:

    ピースメーカーさんは小学生のようだから、「しっかりお勉強しなさいね」としか言ってあげることはありません。
    問題は、この国は検察が政治を左右するのに大きな力を持っていること。これからの政治家、特に首長になる人は政策を実行するためには、絶対に「スネに傷持つ」人であってはなりません。
    小沢一郎氏のことも記憶に鮮明ですが、脱原発を実現したいと願う人なら既にお読みだろうと思うあのベストセラー、若杉洌氏の『原発ホワイトアウト」でもそのことが書かれていますね。
    「原子力ムラ」の力は大きくて、たとえ細川氏の脱原発構想が真面目なものであるとしても、「スネに傷持つ」身であってみれば、その主張を貫き通すことが無理なことは明らかです。
    またその主張が本気なのであれば、なぜ既に脱原発を明らかにしている候補を応援しようとはしないのか?小泉氏人気を後ろ盾にしようというのだから、小泉・細川人気を宇都宮氏への後ろ盾にすれば、脱原発都知事の誕生はより現実味を増すでしょうに・・・。謎ですねエ。
    そもそも「カネ」で失脚した猪瀬氏のあとに、「カネ」で失脚した人物が名乗りを上げるなんて、ブラックジョークもいいところですよねェ~。

  8. hiroshi より:

    雨宮処凛さんのコラムを読んだのですが、文脈からすると、彼女が「猛烈に腹が立った」「舐められているにもほどがある」と感じたのは、小泉氏が世界に先駆けて支持したイラク戦争では、「核や原発のゴミ」を兵器に転用した劣化ウラン弾が大量に使用され、先天性異常の赤ちゃん、ガン、白血病の子どもたちが増え続けているという事実(映画ファルージャで詳しく紹介されています)。又、「開戦」の根拠となった大量破壊兵器は存在すらせず、「勘違い」によって始められた戦争で、イラクでは10万人以上の命が奪われた。イラク戦争を支持し、10万人以上の命が奪われたことに加担したという事実について、今も小泉氏からは、何の言及もないという事についてだと思います。
    彼女の怒りは、上記のような客観的事実に依って迸っているのではないでしょうか?

    想田さんに対するコメントでも、雨宮さんに対するコメントでも、指摘している事が少しずれている様に思いました。

    日本国民にとっての一番のチョイスであるという事を立証出来るのか?
    小泉政権が無ければ、『普通に働き、生きること』ができる日本社会を温存できたのか?
    といった問いには、あまり意味を感じませんでしたが、
    ひょっとして、同じ理屈で、過去の侵略戦争も説明されるのでは?と思いました。

  9. ピースメーカー より:

    今月の23,24日に行われた毎日新聞の都知事選の世論調査では、舛添氏が先行し、次に細川氏、三番目に宇都宮氏、四番目に田母神氏となっており、同日に行われた産経新聞の調査でも同様の結果が出ました。
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140124-00000110-mai-pol
    細川氏優位を予想していた私としては些か驚きの結果ですが、先に行われた名護市長選挙も序盤の稲嶺氏先行のまま、末松氏を破っているので、今回もまた同様に各紙の世論調査と同様の結果となるかもしれません。
    しかし、たとえ舛添氏が当選したとしても、それに不満を抱く人が先鋭化する事を食い止めなければなりません。
    同じ脱原発派同士で敗戦責任を追及することも避けなければなりませんが、一番出てはならないのが、「名護市民は良識があるが、東京都民には良識が無い」という類の侮蔑の言葉です。 大勢の人間を該当させてしまうそんなネガティブな言葉が、いったいどれだけの相互不信と敵対関係を産み出すのか、想像もつきません。
    たとえ細川氏や宇都宮氏が当選しても、先鋭化して他者への斟酌のない社会になってしまっては元も子もないですし、たとえ舛添氏が当選しても社会にあちこちで先鋭化しつつあるエッジを削り込んで丸めるシステムがあり、他者への斟酌を取り戻した社会ならば、それは多くの人々に安心をもたらす社会ではないでしょうか?
    舛添氏を選ぶ人々にも相応の熟考があってこその決断なのですから、そこに斟酌することが大切だと思います。

  10. tek より:

    なぜ一本化で細川なのか、それは言うまでもなく小泉元総理の熱意と本気さを信じた人が多いから。

    だから、広瀬隆や鎌田慧のような人達が細川の政策を詳しく聞かないうちから、
    他に手は無い、と細川支持を表明したのだ。
    勿論、小泉なんて信じられない、という人もいるだろう、それはそれで構わない。

    しかし、早くから細川だ、と決めた人達は超能力者でもなんでもなく、細川を支持する小泉を信じた、それだけの事だ。

    想田さんだって少し考えればそのくらいの事は理解出来るんじゃないのか?

  11. より:

    一本化を目指していた河合弁護士らの記者会見を見たのでしょうか。あの記者会見を見ていたのであれば、超能力者だとはかけないはずです。

  12. 釜ヶ﨑日雇労働組合 より:

    選挙を思想信条や自身の潔癖性を開示し、表明する場、あるいはそれを宣伝するだけで良しとする場と勘違いされている方がいるようです。
    勝って政策を実現しない限り何の意味もありません。
    相田氏は「根本治療」の道を地道に進んで行くことが必要と言って彼岸化していますが、全てが整わなければ一歩も踏み出せないようです。他人の観察映画を撮るならそれで良いのでしょうが、現実社会ではひとつひとつその機会を掴んで実現していくものです。
    今、確実に選挙に勝たない限り、安倍-舛添路線に東京のみならず日本全体が蹂躙されて行くでしょう。
    たしかに宇都宮氏の掲げる政策は素晴らしいものが多いです。しかし、単独で200万票を超える自公の組織票に勝つことができるのでしょうか?勝たない限りどんなに良い政策も「絵に描いた餅」に他なりません。
    そして、政府自民党、官僚、都庁の抵抗勢力の中で実現する能力が有るのでしょうか?
    脱原発の課題が都知事選の争点にはなりえないとのことですが、福一は更なる事故の拡大の可能性を持っていますし、事故収束の遅れは日々汚染の拡大を続け農産物、海産物を汚染し続け首都の食卓を脅かしています。金町浄水場の汚泥の汚染のように飲料水まで脅かし、早急の対策を必要としています。原発問題は東京都民にとっても喫緊の課題としてあります。今、宇都宮氏を推す方は原発問題=政治課題のひとつ、というように原発問題の全社会性、重要性を認識されておられないようです。あるいは負けても党勢の拡大が出来るからOKというこの間の脱原発運動の中で票が伸び議席が増えたのを大衆運動の成果ととらえられず「自−共対決の時代」の到来などと主観主義丸出しの情勢分析でまたぞろ十八番のセクト主義に逆戻りしようとしているグループの方なのかと思ってしまいます。日本共産党は大衆運動への裏切りの歴史ですから。
    何にせよ。このままでは脱原発票は割れ、自公組織票で誰も街頭演説も聞かないような舛添が当選し、安倍自民党は益々増長し、垂れ流しバブル経済対策を進め、ブラック企業があふれ、改憲-戦争へ向けて突っ走るのでしょう。
    政治素人の宇都宮氏と違い細川氏は首相のみならず知事経験者です。この中では一番経験は有るでしょう。
    細川氏が当選すれば確実に自民党の中に地殻変動が起こり、自民脱原発派が着きます。安倍自民党の独走体制は確実に壊れ安倍路線は失速するでしょう。また逆に宇都宮氏が万が一単独で勝っても自民党はより結束を強めるだけで、宇都宮氏は自身の政策を実行するのも困難になるのでは無いでしょうか。
    個人的には宇都宮氏を尊敬する私には細川氏がやって脱原発の道筋をつけ、自民党の力を削いだのち、宇都宮氏にやっていただきたいと思っています。共倒れは勘弁願いたい。共倒れで得をするのは安倍自民党と舛添、そして日本共産党だけです。

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想田和弘

想田和弘(そうだ かずひろ): 映画作家。ニューヨーク在住。東京大学文学部卒。テレビ用ドキュメンタリー番組を手がけた後、台本やナレーションを使わないドキュメンタリーの手法「観察映画シリーズ」を作り始める。『選挙』(観察映画第1弾、07年)で米ピーボディ賞を受賞。『精神』(同第2弾、08年)では釜山国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞を、『Peace』(同番外編、11年)では香港国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞などを受賞。『演劇1』『演劇2』(同第3弾、第4弾、12年)はナント三大陸映画祭で「若い審査員賞」を受賞した。2013年夏、『選挙2』(同第5弾)を日本全国で劇場公開。最新作『牡蠣工場』(同第6弾)はロカルノ国際映画祭に正式招待された。主な著書に『なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか』(講談社現代新書)、『演劇 vs.映画』(岩波書店)、『日本人は民主主義を捨てたがっているのか?』(岩波ブックレット)、『熱狂なきファシズム』(河出書房)、『カメラを持て、町へ出よう ──「観察映画」論』(集英社インターナショナル)などがある。
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