マガジン９

憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。

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みんなのこえ

vol.247

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7月28日から8月3日に届いたご意見から

■中島岳志の希望は商店街　について

おかんさん（26才・女性・海外）

改めて新自由主義に警戒を

新自由主義という言葉が、一時と比べて世間では廃れてしまった気がする。新自由主義勢力は決して消えていないのに。中島さんのコラムを読んで、そんな感想を持ちました。
政権交代前は確かに争点のひとつであったのに、政権交代後はあいまいになってしまった気がする。各政党、もしくは、せめて各政治家のイデオロギーを便宜上でもはっきりさせることが必要なのかも。でも、選挙の時に「私は新自由主義者です」とか「社民主義者です」という声明はあまり聞かない…。それだと色がつきすぎて不利だと思うのかもしれませんが…。
今度選挙がある時は、マガジン９でそういうアンケートをとってみてはいかがでしょうか？！

■中島岳志の希望は商店街　について

にむさん

楽しく拝読しております。意見をいくつか。

日本において、「新自由主義」と呼ばれているものは、世界的には標準的な考え方ではないでしょうか。それはハイエクの古典的自由主義を基盤にしたものだと思います。規制の簡素化、公営サービスの民営化などの方針は何ら特別なものではなく、むしろ普通の流れだと思います。欧州もこれから公的部門の規模を縮減していくのではないでしょうか。新自由主義なるものが存在しているのかも良く分かりません。中島先生には、「新自由主義＝悪」という図式を用いないで立論してほしいです。
どのように資源配分を行うかということが大切だと思います。市場は価格を媒介にして効率的な資源配分を行うためのメカニズムです。日本経済が停滞しているのは、「行き過ぎた市場原理主義」が原因ではなく、市場の仕組みが上手く働いていなかったからだと思います。
商業地や農業地に関しては、土地に利用規制を掛けた上で、競争の仕組みで資源配分を行うことが大切だと思います。

■時々お散歩日記　について

十文字（衆愚代表）さん（35才・男性・沖縄県）

私的諮問機関「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会」に舐められたのは菅首相ではなく、憲法９条の理念である。

「そのビンの蓋論も、最近ではあまり語られなくなりました。」と先週書いているのに、非核三原則緩和、武器輸出三原則見直しについて私的諮問機関から提言された程度で、「アジア諸国に警戒感を持たせることになるのは、火を見るより明らか」と『日本脅威論』を振りかざすのは説得力に欠けると思います。

東アジア諸国の軍拡を脅威と看做さないのに、日本の軍拡を「戦争の始まり」と看做すのは論理的ではありません。問答無用で「さっさと解散させてしまいなさい。」では、ファシズムと同じです。
歴史に学ぶ姿勢とは、血迷った政治判断をした戦前戦中を反省し、まずは冷静な姿勢を維持する事に尽きるでしょう。

その上で護憲論者に求められるのは、彼らのような「９条への挑戦者」に対し、冷静かつ論理的に非核三原則と武器輸出三原則の堅持が、日本の国益ならびに世界益に具体的な貢献が出来るという事を、真正面の討論で提起できる事であると思います。

■雨宮処凛がゆく！　について

アリストテレスさん（男性）

「新卒」至上主義って変じゃない？　〜「就活」不条理劇場〜

興味深く読ませてもらっております。
私はロスジェネ世代で新卒時に、自業自得な面もあるのですが就職が決まらず、それが原因で今も社会のそして人間の底辺で生きております。
今回お話ししてくださっている増澤さんという方は、一流大学の学生です。はっきりいって他の学生に比べて受けられた会社の数も機会も全然多く、元から有利な状況の人です。現に大手百貨店の内定も出ているらしいし…。
一流大学も大手百貨店もその人の努力と能力の高さによる結果です。勝ち組に値する人なのでしょう。
あくまでもこれは他の新卒学生はもちろんのこと、フリーター、派遣社員、その他の非正規雇用の人達も含めて比べてみると、格段に恵まれた人の話であることを忘れてはいけないと思います。

■雨宮処凛がゆく！　について

ドグラ☆マグラさん（27才・女性・東京都）

こわい！

読者もいろいろですねえ…。怖ろしい。
鬼畜ブームって言葉と村崎百郎って名前、初めて聞きました。私はスティーブン・キングと坂東眞砂子が好きです。これって病んでるのかなあ？？
私は、ラルクのテッちゃんが道端で殺到してきたファンにもみくちゃにされて人間不信になりかけたとか、鬼束ちひろがストーカーに遭ったとかいう話をきくと、とても悲しくなります。相手を大事に思っているんだったら、なぜそんな傷つけるようなマネができるんだろう？　一体どういう神経してるんだろう？
欲望を制御できない人間は、ファン失格だと思います。有名人はつらいですね。

■雨宮処凛がゆく！　について

メラニーさん（37才・女性・千葉県）

ほんとに衝撃

今月の２４日、村崎百郎さんが殺されたことを知り、大変驚いた。あの村崎さんが？　なんで！　しかも殺した男は２ちゃんねるで村崎さんの住所を知ったという。もう、住所書き込んだやつをぶちのめしてやりたい。
自分のプライバシーを本に書かれたなどと犯行の動機だというが、彼は実在の人物を、事件を起こした、すでに報道されている人物以外は、みんな仮名にしたりイニシャルだけを書いている。絶対、他人のプライバシーを公にすることはない。
雨宮さんと同じように、私にとっても大切な人だった。もう逝ってしまったなんて考えたくない。彼の本からはところどころ人間としての優しさが感じられたからだ。

■雨宮処凛がゆく！　について

Sashaさん（25才・女性・福岡県）

就活って

今の就活ってほんとにシステムがおかしい。エントリーシートの記入は時間を食う。説明会で授業にも出られない。面接ではルールやテクニックを競う場になっている。
そして、国はこの事態を放っている。これって若者いじめでは？

■畠山理仁の「永田町記者会見日記」　について

鉄馬 (tetsumah@twitter)さん

死刑廃止せざるを得ない

飯塚事件を知ってから、死刑は廃止せざるを得ない、と決めました。
警察、裁判所。人間のやる事ですからミスは絶対あります。生きてさえいれば、再審の可能性がどんなに低くても、それを正すチャンスが有ります。しかし、死刑執行はその可能性をゼロにしてしまいます。
久間氏が犯人で無いなら、久間氏の心もはらわたも焼け焦げたでしょう。久間氏の家族の心も焼け焦げたでしょう。
何より殺人事件の被害者は、自分の家族が殺された上、全く関係の無い人も殺され、真犯人は野放し。三重につらい思いをします。

■その他、感想、ご意見、ご要望　について

arowさん（62才・男性・石川県）

臨時国会に望むことへの意見

今週の「マガジン９」7.28において、『パートナーだった大幹事長の「カネの問題」』が取り上げられていて、このことが問題とされていますが、法律家や公認会計士などの専門家から違法性がないことを指摘され、また検察の暴走とまで言われている事柄に対する記述は推定無罪の原則からも「マガジン９」の憲法重視の立場から見て違和感があり到底承服しかねる。
当該問題は、小沢一郎氏の政治姿勢や理念、人格にたいする批判は批判として、これとは全く別次元のことであり、「マガジン９」の姿勢が疑われる。それなりの影響力を持つコンテンツとして軽薄なマスコミやいわゆる市民目線などという風潮に流されることのないものであって欲しい。

■その他、感想、ご意見、ご要望　について

TY生さん（70才・男性・三重県）

背信的で時代錯誤の提言

「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会」が首相に提出する報告書案の全容が朝日新聞に報道された。
世界は核廃絶の流れに沿う方向に向かいつつある。2007年1月、核抑止論者のヘンリー・キッシンジャー、ジョージ・シュルツ氏が「核兵器のない世界を」提言を発表。2009年4月にはオバマ米大統領が「私は核兵器のない世界の平和と安全保障を追求する」と演説。その後、米国とロシアは一定の核軍縮条約を締結した。
そのような流れの中で先進的な非核三原則の一つ、日本への核兵器の持込を「一方的に米国の手を縛ることは必ずしも賢明でない」として、見直しを提言したことは、日本が核抑止論の立場に立たず世界に核兵器の廃絶を求めていることと照らし合わせれば、背信的で時代錯誤の提言であると言わざるを得ない。集団的自衛権を柔軟解釈し、米国に向かうミサイルを日本が撃ち落とすという提言も。迎撃基地になれば日本が米国と他国の核戦争の標的にされるのは必定だ。