マガジン9

憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。

「マガジン9」トップページへ下北半島プロジェクト:バックナンバーへ

2012-10-31up

下北半島プロジェクト・愚安亭遊佐ひとり芝居「こころに海をもつ男」上演・2013年1月19日(土)開場18:00/開演18:30(終演20:30)@北とぴあ ペガサスホール map

昨年、青森県・下北半島で映画「ミツバチの羽音と地球の回転」の上映会を開催した「下北半島プロジェクト」。今年は東京で、下北半島をテーマにしたひとり芝居の公演を実施します。いくつもの核施設を抱え、「核半島」ともいわれる下北半島で、かつてどんなことがあったのか。そこに暮らす人たちはそのとき、何を思ったのか。まずは知ることから始めたいと思います。内容の詳細は下北半島プロジェクトのページで!〈東京新聞「こちら特報部」に大きく取り上げられました!〉もお読みください。

愚安亭遊佐さんのひとり芝居に寄せて
メッセージをいただきました!

鎌仲ひとみ(映画監督)
*監督作品『六ヶ所村ラプソディー』
愚安亭遊佐さんの芝居を観た時、胸がスーッとした。 学歴やクリエイティビティで人間を価値付けする社会、何かというと人との差別化を求められる社会だけれど、一人ひとりがただ生きていることの価値を改めて実感させられた。

保坂展人(ジャーナリスト・世田谷区長)
愚安亭遊佐さんのひとり芝居「人生一発勝負」と出会ったのは、1980年代の初めだった。 原発推進派の町長がリコールされた高知県窪川町で1981年に行われた「生命のフェスティバル」は3000人以上の若者たちを集め、大きな動きとなった。 私がその中心の仕掛け人だったと聞いて訪ねてきたのが、愚安亭遊佐さんだった。「下北半島が核・原発に狙われている」として、何とか現地に大きな動きをつくりたいという愚安亭さんの思いに突き動かされて、当時の私たちはむつ市に住み込んで「下北半島祭」を準備し、実現した。1981年の夏だった。日本中が福島第一原発事故の渦中に叩き込まれた30年前に、「核・原発だけはいらない」と愚安亭さんと共に私たちは叫んでいた。『こころに海をもつ男』は、愚安亭さんの三部作の完結編だという。苦い思いと共に、下北半島の変貌を見据え、そこから一条の光を取り出すべく私も愚安亭さんのひとり芝居の世界にひさしぶりに出かけてみたい。

鎌田慧(ルポライター)
原子力船「むつ」から核再処理工場まで。体を張った下北漁民の長い闘争で、松橋八人兄弟がもっとも戦闘的だった。松橋家五男・愚安亭遊佐は、その闘いから生まれた、芸術的抵抗者である。六ヶ所村、東通村、むつ市、大間町。核開発に襲われた本州最北端「下北核半島」。そのまっただなかにいて、中央政府と渡り合った抵抗の魂が、この一人芝居に受け継がれている。

島田恵(フォトジャーナリスト・ドキュメンタリー映画監督)
*監督作品『福島 六ヶ所 未来への伝言』
愚安亭遊佐さんの生まれ故郷、むつ市関根浜の松橋漁業を初めて訪ねたとき、トゲトゲの獲れたてのウニを食べさせてくれた。磯の甘い香りが口中に広がった。何回目かの時には、漁船に同乗し、写真を撮らせていただいた。網に入ったホッケの刺身をオカズに、船上でご飯を食べた。海に生きる男たちの日常がそこにあった。それは六ヶ所村も同じだ。それを奪う権利など誰にもない。海の遺恨を背負った役者、愚安亭遊佐さんとともに、この日下北に生きる人々の魂を感じてみたい。

一般3500円 学生3000円(全席自由)

下記のメールフォームよりお申し込み後、銀行振込もしくは
PayPalにてお支払いください(振込手数料はご負担ください)。
チケットは当日会場での引き渡しとなりますが、
ご希望の方には送料80円にて郵送いたします。

お申し込み受付は終了しました

※入金後のキャンセルはできません。
※未就学児の入場はご遠慮願います。託児(要予約/1人300円)をご利用ください。託児を希望される方は、1月8日 (火)までに利用人数をお知らせください。
※学生の方は当日、学生証の提示をお願いします。
※障がい者の方は、介助者1名無料。ご予約時にお知らせください。

■『こころに海をもつ男』について
 青森県下北半島の付け根にある六ヶ所村。今は核燃サイクル基地となり、青森県随一の所得を誇る地域だ。かつては漁業が盛んで、村人は皆肩を寄せ合うよう に仲むつまじく暮らしてきた。しかし、60年代末の石油コンビナート計画の頓挫の後にやってきたのは核燃料サイクル基地計画。開発の波に呑まれ、翻弄される漁民たち。海に生きてきた男たちの上にもその暗雲はふりかかる。一人の漁師の生き様を通して核半島の未来を見据える渾身のひとり舞台。涙と笑いの感動作。

■ストーリー
 下北半島の六ヶ所村は、漁業が盛んなところであった。雪の多い冬場は出稼ぎに出なければならないが、村人は皆、仲むつまじく、貧乏ながらも面白おかしく暮らしていた。そこに、むつ小川原巨大開発が振りかかる。全村移転、漁業権放棄、矢継ぎ早に問題が吹き荒れる。村はかつて経験したこともない時代の波に翻弄される。その時代の波に呑まれ、海を捨て、不動産屋の手先になり、金と女に狂った男がいた。しかし男は自分が不動産屋の手先として土地買収のお先棒を担ぎ、挙句の果てに捨てられたことに気づく。失意の中で男は首を吊ろうとするのだが……。

■スタッフ
作・演出/松橋勇蔵 演奏/田山ひろみ 構成/結純子 舞台監督・照明・音響/木本博 演出協力・美術/遠藤琢郎(横浜ボートシアター)

■愚安亭遊佐さんと一人芝居について
 青森県下北半島出身。1970年代に劇団ほかい人群を率いて全国を転戦した愚安亭遊佐は1980年代になってひとり芝居を始める。故郷の青森・むつ関根浜に原子力船むつの母港が建設問題が浮上したことが要因である。網元であった父、母の一代記「人生一発勝負」(文化庁芸術祭優秀賞受賞)、「百年語り」は好評を博し、全国で上演された。「こころに海をもつ男」はその下北三部作の第三弾。六ヶ所村の漁民を主人公にしたもので、愚安亭遊佐の「下北弁」を使った硬軟取り混ぜた語り口は観る者を荒涼とした北の大地に引きずり込む。その笑いと涙の物語は開発に翻弄された人々への鎮魂歌でもある。

愚安亭遊佐(ぐあんていゆうざ) 1946年青森県むつ市関根浜生まれ。漁師の網元の八人兄弟の五男。「劇団三十人会」に所属したのち、77年「劇団ほかい人群」を結成。『人生一発勝負』『百年語り』『こころに海をもつ男』の「下北三部作」で全国芝居行脚を続ける。1996年むつ市文化奨励賞受賞、1999年第54回文化庁芸術祭優秀賞受賞。著書に『人生途上・旅途上』『アテルイ』(ともに自然食通信社)がある。

googleサイト内検索
カスタム検索
マガ9のメルマガ
メルマガ9

↑メールアドレスを入力して、ぜひ『メルマガ9』にご登録ください。毎週、更新ニュースを送らせていただきます。/Powered by まぐまぐ

登録解除はこちらから↓

マガ9のブログパーツ
マガ9ブログパーツ

「マガジン9」の更新項目がまるわかり!ぜひ、あなたのブログにも設置してください。